2012年04月10日
◆伊藤 真先生の暗記の方法について
Memorization / Jesse Gardner
◆当ブログでは、以前何回かに渡って、税理士試験の理論暗記の仕方について、自分なりの意見を書いたことがありました。
その1
その2
その3
最近出版された、伊藤塾の伊藤 真先生の本、『“司法試験流” 勉強のセオリー』を読むと、どうも私とは違うやり方をされていたので、ご紹介を。
◆まず、私のやり方というのは、上記記事の「その3」で触れているように、1つの理論を1度に覚えられる量に細かく分けて、それらを「均等に覚える」というもの。
記事から転記すると、このようになります。
(1回転目)
1.A
2.B
3.C
(以下Fまで同じ)
(2回転目)
7.A→B
8.C→D
9.E→F
(3回点目)
10.A→B→C
11.D→E→F
(4回点目)
A→B→C→D→E→F
◆一方、伊藤先生のやり方は、上記記事の「その2」にあるように、細かく分けるまでは同じものの、必ず最初からつみ足していくやり方です。
1.A何でもこのやり方というのは、まだ印刷技術が発明される前に、口頭伝承を行う際、使われていたものだとか。
2.A→B
3.A→B→C
4.A→B→C→D
5.A→B→C→D→E
6.A→B→C→D→E→F
本書によると、『ソクラテスの弁明』も聖書も『平家物語』もこのパターンで記憶されてきたとのこと。
◆私自身は、本試験で必要となる全部の理論(50題〜100題)は、最終的には「1つの理論」と考えるべきだと思っています。
要はその中のどの部分を抜き出して(構成し直して)、答案を仕上げるか、ということですから。
その場合、理論の1問目を暗記した後、2問目を暗記する際に、再度1問目を覚え、3問目を暗記する際に、再度1&2問目を暗記し直すかというと、それはやらないわけで。
同じように考えると、個々の理論も、重複することなく、むしろ細かく区切った部分を何度も回転させるほうが、理にかなっている、と思うのですけどね。
◆もっとも、「東大出の旧司法試験合格者」である伊藤先生がおっしゃることであり、かつては皆そうやって覚えていたわけですから、つみ足していくやり方も効果はあるはず。
私のやり方で覚えにくい方は、こちらも試してみてください。
……って、専門学校では、むしろこちらの方がメジャーなのかもしれませんが。
“司法試験流” 勉強のセオリー (NHK出版新書 375)
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