2010年05月19日
◆「試験勉強の技術」の改訂版が出ていました
◆今日は、「東大法学部卒〜司法試験合格」という、勉強本の著者としては最上級の部類に入る柴田孝之先生の勉強本から一部ご紹介したいと思います。
実は同じメインタイトルで「試験勉強の技術」という本が2001年暮に出ており、本書はほぼ8年半ぶりの改訂版ということのよう。
その中から、税理士試験を受験される方にとっても有益な部分をチェックしてみます。
◆とにかく300ページ超と分厚いので、ホントかいつまんで。
●試験勉強とは、試験で合格するため、必要な能力を合格レベルにまで引き上げる訓練
◆これは勉強本を読んでいて、私も気にはなっていました。勉強時間をいつやるかとか、試験勉強の時間の作り方などは、勉強をしやすくするためのTipsに過ぎません。
多くの勉強法の本は、試験勉強法とTipsを特に区別しないで、交互に述べられています。要するに情報の整理がされていないのです。
ただ、こうしたTIPSによって勉強時間が捻出できたり、効率がよくなったりする、ということもあるので、私は一概には否定はしませんが。
●暗記は早めに始める
◆税理士試験では、専門学校で決められたカリキュラムを守れば、基本的には手遅れになることはないと思います。知識を暗記するためには、手間がかかることは初めから分かっているのです。だから、正しい暗記をする姿勢としては、暗記を後回しにすることをやめるということになります。なるべく早く暗記をする作業に取りかかるべきです。
もっとも、複数科目を受験される方は、土壇場でとんでもない数の理論をまわすことになるので、上級クラスの理論と新しく覚える理論の覚え方を工夫した方がいいかもしれません。
●対象をパーツに分解せよ
◆ここで注目したいのが、「細かく分けた上で既知のことがないかを検討する」ということ。込み入った知識を理解するには、まず前提としてそれを細かく分けることが必要になります。細かく分けた上で、それぞれのパーツごとに自分の知っている知識と共通することがないかを検討すれば、正しい理解にたどり着きやすくなります。
実はこれは私の理論暗記の仕方にも近いです。
税法の理論の場合、すでに覚えたことのある節回し(フレーズ)が他の理論で出てくることも多いので、イメージとしては、既知のパーツとパーツの間を未知のパーツで埋めていくような感じですね。
何度かまわしていると、未知の部分がだんだん小さくなっていくのが分かります。
●何があっても動じない力をつけろ
◆身も蓋もない話ですが、まさにその通り。よく「試験の最後まで集中力が続きません。どうすればよいのでしょうか」という質問があります。集中力が続かないのなら、集中しなくても問題が解けるぐらい能力を高めてくださいということになります。
私も模擬試験等では合格確実の成績を常に取っていた某科目に苦戦したことがありましたが、結局それは2年目以降に「合格圏内の点数を取る」程度の勉強しかしていなかったからだと思います。
科目にもよりますが、2年目以降であれば、ある程度適当に流しても、合格圏内の点数を取るのは、それほど難しくはありません(何せ初年度の方も分母には含まれているわけですから)。
大事なのは、慢心せず、圧倒的な力をつけておくこと。
本書を読んで、改めて苦しかった日々を思い出しました…。
参考:【再びオススメ】「試験勉強の技術―東大・司法試験に一発合格」柴田孝之
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foxxyfoxxx at 16:26│Comments(0)│柴田孝之
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