2009年01月23日
◆人間の記憶の強さと効率的な暗記方法
◆本日は、記憶法に関する面白い本を見つけたのでご紹介します。
「最強の記憶術」:アンドリュー・スミス・ルイス(著)
税理士試験は直接関係ないものの、英語を学習されている方ならご存知の人も多いであろう、英語SNS"iKnow!"の開発者のご本です。
私も知らなかったのですが、このサイトには、記憶に関する奥深い仕組みが応用されていたのでした。
「最強の記憶術」:アンドリュー・スミス・ルイス(著)
税理士試験は直接関係ないものの、英語を学習されている方ならご存知の人も多いであろう、英語SNS"iKnow!"の開発者のご本です。
私も知らなかったのですが、このサイトには、記憶に関する奥深い仕組みが応用されていたのでした。
◆この本によると、人間の記憶の強さには、次の4つの段階があるのだとか(弱い順に並んでいます)。
■ファミリア
→一番弱い記憶(現実にはあまり頼りにならない)記憶
■リコグニション
→試験の三択のように、いくつかの候補を提示されれば、正しい答えを選べる記憶
■リコール
→選択肢が与えられなくても、必要な時に正確な情報を引き出せる記憶
■オートマティシティ
→「自動的に」頭に思い浮かんでくる記憶
◆この場合、勉強した直後は「リコール」であった記憶が徐々に「リコグニション」→「ファミリア」と弱まっていくのですが、勉強した直後にやみくもに復習すればいい、というわけでもないそう。
それは、脳の中にある「記憶の門番」である海馬が、「知っている情報」には門前払いを食らわせるから。
逆に、海馬が知らないと判断した情報ならば、「記憶の司令塔」である前頭葉に取り次がれることになります。
◆つまり、記憶を強化するためには海馬が「知らない情報」と判断する必要があるわけです。
そのためには、ある程度の「時間の経過」が必要になります。
もっとも、その「時間」については個々人さらには情報の種類等により異なってくるわけで。
◆理論的には、記憶が「リコグニション」レベルで留まっているうちに、適切な復習を行えば、目標である「リコール」レベルに引き上げることが可能。
ただし、一度「ファミリア」レベルまで落ちてしまうと、それを引き上げるには、余計な工数が必要になってきます。
しかし逆に、「リコール」レベルにあるうちに復習しても、それは記憶の定着には大きな効果はないそう。
なぜなら、上記のように海馬が門前払いを食らわせるから。
◆結論としては、「しっかり覚えている状態」から「忘れかかっている状態」の間に復習するのが、もっとも効率が良いことになります。
英語学習であれば、上記iKnow!がその辺の状態をモニタリングしてくれるので、適切な復習が行えるそうなのですが、残念ながら、税理士試験の勉強ではそういうシステムはまだないわけでして。
ここは、一人ひとりが、この4段階を意識して復習するしかないわけですね。
詳細についてはこの本をご覧下さい。
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